教員の仕事

教員は本当に安定しているのか?

こんにちは。じょんのびです。

GWということで、旅行に出かけたり、のんびり過ごしたり

趣味をしたりと有意義な時間にしたいですね。

私は妻と隣県に2泊3日の旅行に出かけます。

今年のGWは仕事のことを考えずに充実した休みになりそうです。

思い返すと、教員時代のこの時期は「運動会」「プール」「研究授業」等

の準備があり、しっかりとGWを満喫できなかったような気もします。

GWでも1日だけ学校へ行ったり、学校へ行かなくても仕事のことばかり

頭に浮かんできたりと、ゆっくりできた覚えはありません笑

そう考えると転職を決断できてよかったと思います。

さて、今回のテーマは「教員の仕事は安定なのか?」です。

教員→地方公務員に該当します。公務員と聞くと

安定というイメージがどの世代からも強いと思いますが

実際に小学校5年、特別支援学校3年勤めたじょんのびが

教員は安定かどうかについてお話したいと思います。

この記事を読むことで

教員の仕事は辛いけど、安定しているから辞めづらい方

教員の仕事について、他の人の考え方、価値観を知りたい方

などの役に立てたらと思います。

また、始めに断っておきたいことがあります。

今回の記事内容はどちらかというと

教員の仕事を否定的に捉える文面が多いと思います。

しかし、私は教員の仕事自体を否定している訳でなく

あくまで自分が教員を続けられなくなった理由や

同じように悩んでいる人に少しでも力になりたいと

思って記事にしましたので、その辺を汲み取って

いただけたらとありがたいです。

教員が安定していること

始めに教員がよく安定していると言われる理由について

簡単にまとめると

1、給料が年功序列で徐々に上がっていく

2、福利厚生が充実している

3、社会的に信用があり、ローンなどの審査が通りやすい

4、不祥事を起こさなければクビにならない、終身雇用

5、ノルマ等がない

こんな感じでしょうか。

これだけを聞くと「公務員はやっぱり安定だなー」と

言われるのも無理はないと思います。

私自身も教員として8年間働きましたが、

給料面や福利厚生、ノルマ等がないことは

とても恵まれているなと実感しています。

そんな安定した教員生活を手放し、民間企業に転職したのは

なぜか?

それは教員は別の視点で見れば

安定しているとは言えないと気付いたからです。

安定しているとは何か

一般的に「安定している」とは給料面や福利厚生、終身雇用等が強いと

思います。

しかし、最近、様々なことを学んだり、考えたりする中で

「人生100年時代」を生きていくためには

違った視点からも安定について考えていかなければ

いけないと感じました。

私が今後生きていく中で必要だと考えることは

1、心や時間の余裕があり長く続けられる働き方・環境

2、別の仕事に挑戦したい時に生かせる力や環境

です。

この2つがあれば、寿命が延びても働く気力や体力、

稼ぐ力もあり、病気にならなければ「人生安泰」だと考えています。

しかし、この2つの視点は

教員の仕事には当てはまらないと私は考えています。

それはなぜかを説明していきます。

教員は長く続けられる働き方なのか

1つ目の「心と時間の余裕があり、長く続けられる働き方や環境」が教員に

当てはまらないと考える理由は主に2つ。

1つ目は「長時間労働でストレスが多い環境」

2つ目は「働き方改革が進まない(遅い)」

です。

順番に見ていきましょう。

長時間労働でストレスが多い環境 

どの仕事にも必ずストレスはあると思います。適度なストレスは

生活・成長していくうえで必要なこととも言われていますが

教員の仕事はストレスが多すぎます。

その原因は「長時間労働」です。

私が教員を続けることを諦めた理由でもあります。

教員は日々の授業だけでなく、生活の指導

担当する学級経営(お便りや掲示物、提出物チェック等)

行事等の計画・準備、保護者や地域の方との連携等、

やることが本当にたくさんあります。

私の経験だと高学年を担当することが多かったので

朝8:30~15:50頃までは授業をしたり、

その他の活動(給食、清掃等)は子どもたちと過ごすため、

手が離せません。

子どもたちが下校したら、定時まであと1時間しかありません!!

その1時間も会議や打合せ、

明日の授業の準備、学級に関する仕事等を

するので、定時はあっという間に過ぎてしまします。

定時に帰れることはほとんどなく、

その後も保護者対応、行事等の準備をしたりで

毎日忙しい日々を過ごしていました。

だいたい退勤するのは平均すると定時から2時間後の

19時か19時30分とかでした。

※これでも教員の世界では早い方かもしれません

教員の就業時間の始まりは8:00前後が多いですが

その時間には子どもたちが登校しているため

どうしても就業時間前に出勤し、1日の準備や

欠席連絡等に追われています。

そうなると1日平均12時間近く働いていることになります。

そんな日々を過ごしていると

心や体の余裕はなくなり

子どもたちと真剣に向き合う時間が減ったり、

つい楽な指導に走ってしまったり、

保護者や子どもたちとの関係がうまくいかず悩んだりと

長時間労働は悪循環でしかありませんでした。

実際に私の同僚で精神的に疲れてしまい、

長期間病休を取る方を何人も見てきました。

また、自分や家族の時間の確保が難しいため、

帰宅後、夕ご飯、風呂などのルーティンをこなすと

あっという間に就寝時間になります。

私は疲れを残したくないため、

7時間の睡眠時間を確保していましたが、

そうなると夜は自分や家族の時間に

費やすことはできませんでした。

教員として働いているとプライベートの時間が減り

結果、うまくリフレッシュできずに日々の疲れが蓄積し

ストレスが多く、体力面でも疲れてしまいます。

こんな生活を今後も続けていけば

いつかは体を壊すことは目に見えていて

私は体を壊してまで働きたくないと思い

教員を辞めることにしました。

働き方改革が進まない環境

正直、長時間労働でなければ、私は教員を続けていたと思います。

これまで上手くいかないことも多かったですが、

子どもと関わることは好きでしたし、保護者や同僚にも恵まれていた

部分が大きかったです。

ニュースで言われるような「学級崩壊」「モンスターペアレントのクレーム」

「同僚からのいじめ」などにはあまり悩まずに働くことができていたので

そこはありがたかったです。

しかし、長時間労働の他にもう1つ、私が教員を続けることを諦めた

理由としては「働き方改革が進まない」ことがあります

先ほども説明したとおり、教員の仕事は長時間労働の環境が

当たり前でありなかなか改善されずにきました。

時代の流れで「働き方改革」というワードが聞かれるようになって

しばらく経ちますが、学校現場では働き方改革に取り組むのが難しいです。

理由はいくつかありますが、

1、親が子どもや学校に期待していることが多いため

  仕事を減らすとクレームにつながる

2、働き方改革は各学校で任されている部分が多いが、「○○学校は□□

  やっているのに、なぜうちの学校はやらないの?」と比較され、

  これまたクレームにつながる

3、仕事量が多岐にわたるため、必要な仕事を見極め、取捨選択するのが難しい

  →同僚に「○○先生は手を抜いている」と思われることも出てくる

4、学校は全国各地にたくさんあるため、働き方改革に必要な人材確保やツール導入のた

  めに予算をつけるのが難しい

他にもあると思いますが、「クレーム」「同僚との意識の差」

「予算がつかないのに業務を減らそうとしない」ことが大きな

原因だと私は考えています。

私の勤めていた学校でも働き方改革に取り組んでいましたが

「通知表の所見を1学期はなしにする」

「木曜日だけ掃除をなしにして下校時間を早める」

「朝の欠席連絡をICT化して、メールでのやりとりにする」

「宿題や授業で使うプリントを印刷してくれるサポートスタッフを配置する」

等が改善された部分もありました。

このことはすごくありがたいことですが、

日々の労働時間がせいぜい10~20分改善された程度で

長時間労働なのはまったく変わっていません。

私は学校現場が本気で働き方改革をするのであれば

もっと抜本的な改革が必要であると考えています。

例えば「宿題はなし(家庭に任せる)」

「毎日を5時間授業にする」

「教員数を増やして、空き時間等の確保」

「映像授業を中心として、教員は補足やフォロー」

などが挙げられます。

どれか1つ実行できれば、かなり心や時間のゆとりが

生まれるのではないでしょうか。

ただし、これを実行するためには

政府や財務省が教育現場にもっと理解を示し、

予算をかけたり、業務の精選を現場任せにせず、

国として取り組んでいく必要があると思います。

予算がとれないのであれば

今後、国、行政、教育委員会、学校現場が連携し合って

「教員がやるべき業務の精選・現場や保護者に周知」を

徹底していくことでクレームに疲弊することもなく

働き方改革が取り組みやすくなるでしょう。

私の妻はまだ教員をしていますが、本当に大変そうで

「私自身よく8年もこんな働き方できたな」と感じます。

未来の日本のためにも

現在の子どもたち、

誠実に子どもたちに寄り添う教員が疲弊しないためにも

教員の働き方改革が進むことを本気で願っています!!!

別の仕事に挑戦したい時に生かせる力や環境

最後は「別の仕事に挑戦したい時に生かせる力や環境」についてです。

言い換えれば教員として働いていると

「つぶしがききにくい・スキルがつきにくい」ことにつながります。

これは「ストレスが多い」「働き方改革が進まない」に比べると

重要度は低いですが、長い人生を生きていくうえでは避けては通れません。

今回は軽くしか話しませんが、

私は教員を8年続けて31才になる年に無事、民間企業に転職することが

できました。

しかし、転職が決まるまで、たいしたスキルがないため

書類選考でかなり落とされ、辛い経験もしました。

「教員(公務員)からの転職はここまで厳しいのか」と

身をもって経験しました。

もちろん、教員の仕事を生かした仕事もあり

「塾の講師」「児童クラブ」「放課後デイ」等であれば

むしろ教員をしていたことは強みになると思います。

しかし今回、私は教育から少し離れて仕事をしたいと考え

「未経験でも大丈夫な職場」を探していたため

書類選考でかなり苦戦しました。

だからこそ、若いうちにもっと色々な経験をして

スキルを高めていけばよかったなと思っています。

また、教員は副業を禁止されているので、

稼ぐ力も身につけづらく

教員を辞めたくても辞められない環境にあります。

さらにいえば、新たなことにチャレンジしたくても

長時間労働で挑戦する気力も出ません。

教員として続けていける自信があれば

給料面、福利厚生、雇用面で安定しているので

困ることはないでしょう。

しかし、これまでお話したように

「ストレスが多い」「働き方改革が進まない」ことに

加え、辞めたときにスキルがなく

違う業種・職種に就けないのであれば

それは安定しているとは言えないでしょう。

まとめ

今回は「教員は本当に安定なのか」をテーマに

自分の考えをお話してきました。

もちろん私の考えがすべて正しい訳ではないですし、

「そうは言っても教員は安定している」と

考えている方を否定するつもりもありません。

ただ、教員を続けるか迷った時に

「安定といわれるからもったいない」というのが

理由だったら、一度立ち止まって考えることをおすすめ

したいです。

日本で生活している限り、仕事を選ばなければ

食いっぱぐれることはありません。

しかし、1日の、人生の大部分を占める仕事の時間。

せっかくなら自分の満足する働き方をしたいですよね。

私は31歳で転職を決断しましたが、

私より年齢が下の方も上の方も

自分が後悔しない人生にするために

どう行動するのがベターなのか考え、

突き進んでもらいたいなと思います。

最後まで読んでくださり、ありがとうございます。

次回は「教員→民間への転職は難しい?」をテーマに

記事にしたいと思います。