教員の仕事

教員をやめたい5つの理由

こんにちは。小学校教員をしてます、じょんのびです。

夏休みに入り、子どもたちが学校に来ない、授業をしないという

ことで少し心の余裕がある日々を送れるようになりました。

子どもとの関わりが本業のはずですがね・・・汗

やはり、子どもたちと余裕をもって関われる労働環境に

早くなってほしいと常々思ってます。

さて、今回のテーマは「教員をやめたい5つの理由」について

です。

最近、転職活動をしているじょんのびですが、

なぜ教員をやめたいと思うようになったのかを

普段考えていることを伝えたいと思います。

私と同じように教員を続けようか迷っている人や

現在の職場に不安がある人の参考になれば幸いです。

①仕事量が多い

私は小学校教員をしていますが、とにかく仕事量が多く、定時で帰れることは

ほとんどありません。

主な仕事内容としては、「授業」「生活指導」「事務作業」「行事や教育活動の計画・運営(校務分掌)」

「保護者や地域の方の対応(PTA活動も含む)」など多岐に渡ります。

私は「子どもに分かるような授業をして勉強を好きになってもらいたい」

「子どもたち成長する場面を支援していきたい」

という想いから教員の道を選びました。

しかし、実際は

「事務作業」や「校務分掌」「PTA活動」など

子どもたちの活動に関係してはいるものの、これ必要なくない?という

ものも多く、そこに膨大な時間が取られています

本来、教員は授業や生活指導が主な仕事のはずが、他のことで時間を取られることで

満足のいく授業や子どもとの関わりができていない現状です。

そのため、朝は早く学校へ行き、定時になっても仕事が終わらず、

現在の私は毎日3時間程度残業をしています。

月60時間の残業です・・・

②授業準備の時間が取れない

さきほど述べたように、教員の仕事は多岐に渡ります。

そのため、勤務時間内に授業準備ができないことはもちろん

残業したとしても、その他の業務が終わらず、授業準備がいつも後回しになります。

結局、その日に授業準備ができずに、明日の授業に臨むことが多々あります。

授業で補助プリントを使おうと思っていても、プリントの内容を確認したり

印刷したりする余裕がない時もあります。

ではいつ授業準備をするのか?それは

子どもたちが移動やトイレ休憩のための5分休みに

「こんな感じでやるかな」とその場で考え、授業を行う感じです。

それが毎日6時間分です(正確に言えば、空き時間もありますが)。

そんな授業準備では満足できるはずもなく、教材を深く研究する時間もなく、

学習指導要領には「主体的・対話的に学ぶ児童の育成」などといわれ

その育成に向けて授業改善をしていきましょうと言われても

「そんな時間・余裕がどこにあるんだよ!!」と心の中で常に叫んでます。

私の要領が悪いこともあるかもしれませんが、年々任せられる仕事が増え、

キャパシティーがオーバーしています。

とある調査によると残業時間が増えるほど、授業準備をする時間が取れていない

と答えた教員が多いそうです。

これは一見矛盾しているように見えますが、残業時間は結局、

「事務作業」「校務分掌」「PTA活動」など終わらなかった業務に充てられるため、

残業したとしても授業準備までいかないという現状です。

そして、30代から40代が一番仕事が振られるので

残業ありきの仕事になっています。

今後も学校現場の仕事は減ることはなく、増える一方だと思うので、

自ら行動して労働環境を変えるしかないなと考えています。

③心と時間に余裕がない生活

仕事量が多いため、残業しなければならず、私の現在の残業時間は60時間越えです。

土日は含めるともう少し増えると思います。

今は朝7:30~19:30が大体の勤務時間で12時間労働です。

勤務中の休憩時間はあってないようなもので

仕事が終わらないため、45分間取れる環境ではありません。

朝早く、夜も割と遅いため、家族との時間もなかなか取れません。

土日は休みですが、成績の時期や体育関係の行事、そして今年は6年担任なので

修学旅行や卒業プロジェクトに向けての準備等で仕事が追いつかず土日出勤する日もあります。

土日出勤をしなくても、仕事量が多いため「あれとこれを朝一でやらなきゃだな」

「あの仕事忘れてた」など、休日は心が休まらないことも多々あります

(上手くON/OFFが切り替えられればよいのですがなかなか難しいです汗)。

さらには残業代が出れば、多少のモチベーションにもなるかと思いますが、

「給特法」という法律があるため、教員はほとんど残業代は出ず、残業を60時間しても

サービス残業です。行事の計画・PTA活動等、やらなければいけない仕事をしても残業代が

出ないんです泣。お金がすべてではないですが、これだとがんばっても報われないと

思うと、一生懸命やる人、任せられる仕事が多いけど給料に見合わない人は特に辛いと感じます。

④働き方改革が遅い

他の職場を経験したことがないので、比較できないですが、

学校現場は本当に働き方改革が遅いです。

ここ数年で大きく変わったこととすれば(私の学校では)

通知表の所見が3回→2回に変更(通知表は法的には出さなくてもよいことになっている)。

免許更新廃止(私は今年更新時期だったので、ありがたかった)。

携帯アプリによる欠席連絡(朝の忙しい時間に電話が鳴らないので助かる)

指導案の簡略化(公開授業自体、次に生かされることは少ない

くらいでしょうか。学校や地域によっては働き方改革が進んでいる学校も

あるかと思いますが。

しかし、それ以上に仕事が増えています。

一人一台端末のタブレット活用に向けた職員研修や児童への指導

道徳、外国語の教科化(所見も増える)、

プログラミング教育、人権教育、○○教育などなど。

結局仕事が減っても、それ以上に仕事が増えるという悪循環です

また自分が一番問題だと感じているのは「働きやすい仕組みづくり」

できていないことです。

例えば、同僚が休む時、学級をもっていない職員や空き時間の職員が

学級に入って授業をしたり、自習監督を頼まれたりします。

もちろん助けたい気持ちはあります。

しかし、今の学校現場は自分の仕事が終わらず、毎日精一杯です。

周りをフォローする余裕がある職員がどれだけいることか・・・

私も昨年から2学級の学年主任になりましたが、

学年の仕事はいつも後回しになってしまい、

ペアの先生に迷惑を掛けていますし、若いペアの人と組んだ時、

その学級で起こった問題をフォローする余裕がありませんでした。

また、産休に入る教員の代わりがなかなか見つからず、教頭や教務主任、

級外職員がしばらく担任をするというケースもあります。

もちろん自分の仕事が減るわけではないので、本当に厳しい現場です。

そういう経緯もあって産休・育休は本来喜ばしいことなのに、素直に祝えない職員も

いるでしょう。

現在、全国的に教員採用試験の倍率が低下しています。

これでは教員の質を維持することは難しいですし、

もっと抜本的に学校現場を働きやすい環境にしていかなければ

なり手は減少していく一方です。

私は8年間教員をしていますが、

現場が働きやすくなってきたと感じることはありません。

むしろ、せっかく仕事を減らしたのに、新たな仕事が増えるという

悪循環になっています。

年休や産休など気を遣わずに取れる、残業時間が減るように現在の仕事量を

見直す、周りでフォローし合える余裕のある労働環境になってほしいですね。

⑤人間関係の難しさ

主に児童生徒、保護者、地域の方、同僚との関わりが多いです。

どの職業にもいえることですが、人間関係が一番のストレス

だと感じている方も多いでしょう。

多様な価値観が尊重される時代、

教員は多くの児童、保護者と関わるのでなかなか大変です。

幸い、私はこれまで児童や保護者には恵まれている方で、

鬱になったり、体調を崩したりしたことはなかったので

ここでは軽く触れておく程度にします。

児童に関しては例えば「いじめ問題」「不登校対応」「アレルギー対応」

「特別な配慮が必要な児童」「家庭内暴力」など、

一人一人の児童が抱えている問題が多く

その問題を担任は受け止めて支援していかなければいけません。

保護者に関しては、「理不尽なクレーム」がダントツですが

最近は教員の残酷な労働環境を理解してくださる家庭増えてきました。

クレーム内容によっては教員側に落ち度があることもあるので、一概に保護者を

モンスター化しているとは言えません。

しかし、一方で要求の多い保護者も一定数います

私は要求の内容によっては軽く受け流しますが、真面目に受け取る教員ほど病んでしまいます。

また、働き方改革にもつながりますが、行事やPTA活動(例えば体育関係で言うとスポーツ大会、地区水泳など)を学校側は負担だと感じ、廃止や縮小をしたいのですが、

現状、保護者の声は厳しいものがあり、改善していくのが難しいです。

正直、自分の子どもが過ごす学校なので、行事や活動が廃止されるのが

悲しい気持ちは分からなくはないです。

しかしそうなると、教員の働き方改革が進まないというのも

理解できます。

PTA活動に教員が補助として参加するのはよしとして

計画を立てたり、運営したりする主体は保護者がするなど

役割をしっかり分けられると教員の負担も減ると思います

(私の担当しているPTA活動は職員が主導しているので・・・負担大です)

しかし、共働きの家庭が増える現在、保護者の皆さんも忙しいことと思います。

だからこそ、PTA活動が見直されるといいなと思います。

まとめ

今回は教員をやめたい5つの理由について書きました。

①仕事量が多い

②授業準備の時間が取れない

③心と時間に余裕がない生活

④働き方改革が遅い

⑤人間関係の難しさ

です。

もちろん、どの職業にも大変なことはありますので、

「教員だけが大変な思いをしている」と伝えたいわけではありません。

教員は子どもの成長に関わることのできる、本当にやりがいの

ある仕事です。私も子どもたちと過ごす日々にうれしさや楽しさを

感じたり、保護者の方に「いつもありがとうございます」と感謝の言葉を

いただいたりすると、教員の仕事っていいなーと思います。

一方で、やりがいだけではどうしても続けられないこともあります。

私も結婚して家庭がありますし、現在は心身ともに健康ですが

今の働き方を続けたら、いつか壊れてしまうだろうなと感じています。

教員の働き方が変わるには、学校現場だけががんばっても限界があります。

文科省や教育委員会による抜本的な働き方の見直し、家庭や地域の理解や協力がなければ、

進めることができません。

未来の子どもたちのために、教員の働き方改革が進むことを願っています。

はとりあえず今年度で教員生活を一区切りし、転職を考えていますが、

少しでも学校現場が良くなるように

教員についての発信は続けていきたいと思います。

最後まで読んでくださり、ありがとうございます!

これからも発信活動を無理しない程度にがんばります!